1.歯周病の入力定義
部位1
全顎ポケット検査(6点法)を行った後、抜歯予定ではない歯のうち最深のポケットを有する部位をターゲットとして選択してください。
部位2
全顎ポケット検査(6点法)を行った後、抜歯予定ではなく部位1と異なる歯のうち、最深のポケットを有する部位をターゲットとして選択してください。
歯種
FDI方式(Two-digit system)にて歯種を2ケタ表記してください。たとえば、上顎右側中切歯は11、下顎左側第二小臼歯は35です。 歯面
6点法で検査をした部位を表記してください。表記はMB(近心頬側)、B(頬側・唇側)、DB(遠心頬側)、ML(近心口蓋側・近心舌側)、L(口蓋側・舌側)、DL(遠心口蓋側・遠心舌側)のいずれかとしてください。
歯数
残存歯数を整数にて入力してください。残根も残存歯に含めます。ブリッジのポンティックやインプラントは、残存歯には含めません。
平均PPD(mm)
全顎6点法での歯周ポケット深さの平均値を表記してください。小数点以下1桁までの記録(たとえば、「4.8」、「3.0」など)として入力ください。日本歯周病学会専門医等申請用の検査データ作成ソフト(チャート作成プログラムJSP-Chart、以下のURLよりダウンロード可能)の使用が便利です。
http://www.perio.jp/member/certification/special/application_new.shtml
BOP陽性率(%)
全顎6点法でのBOP(プロービング時の出血)の陽性率を%表記してください。小数点以下1桁までの記録として入力ください。日本歯周病学会専門医等申請用の検査データ作成ソフト(チャート作成プログラムJSP-Chart)の使用が便利です。
4mm以上PD割合(%)、6mm以上PD割合(%)
全顎6点法での歯周病検査における、それぞれ4mm以上、6mm以上のポケット部位割合を%表記してください。小数点以下1桁までの記録として入力ください。日本歯周病学会専門医等申請用の検査データ作成ソフト(チャート作成プログラムJSP-Chart)の使用が便利です。
o-PCR(%)
O’Learyらのプラークコントロールレコード(o-PCR)に従い、1歯4歯面(頬側、舌側、近心、遠心)の辺縁歯肉に接する歯頸部歯面におけるプラークの有無を記録し、全顎でのo-PCR値を%表記してください。小数点以下1桁までの記録として入力ください。日本歯周病学会専門医等申請用の検査データ作成ソフト(チャート作成プログラムJSP-Chart)の使用が便利です。
PPD(mm)
各部位におけるプロービングポケット深さ(PPD)を整数にて入力してください。PPDは歯肉縁から歯周ポケット底部までの距離を、20-25gwの適切なプロービング圧にて測定ください。
CAL(mm)
各部位におけるクリニカルアタッチメントレベル(CAL)を整数にて入力してください。CALはセメントエナメル境(修復歯でセメントエナメル境が明示されない場合は、冠のマージン部など)から歯周ポケット底部までの距離を、20-25gwの適切なプロービング圧にて測定ください。
BOP有無
各部位におけるBOP(プロービング時の出血)の有無を記録してください。
プラークインデックス
各部位におけるプラーク付着について、以下に準ずるよう0,1,2,3の4段階で評価して記録してください。0:プラークなし、1:歯肉に隣接する歯面に染色または擦過にてプラークが認められる、2:歯面に肉眼でプラークが認められる、3:歯面または歯肉に大量のプラークが認められる。
歯周外科終了後 全顎情報入力検査日
続く項目である、歯数、平均PPD、BOP陽性率、4mm以上PD割合、6mm以上PD割合、o-PCRの記録を行った日を入力してください。部位1検査年月日または部位2検査年月日のいずれかと同一の日としてください。
歯周病に関する補足事項
本研究では深いポケット2か所について術前と再評価のポケット測定データが必要です。
そのポケット評価について下記を補足します。
・非外科でいくのであればデータとしてSRP後3か月に再評価をしてデータとする
・フラップ手術にいくのであれば、術者の裁量で(通常1か月程度)SRP後の再評価をし、 歯周外科治療へと進み、歯周外科後6か月の再評価をデータとする
2.インプラント症例の入力定義
1. インプラント周囲辺縁骨の吸収変化(近遠心の平均値)をデンタル写真(デジタル画像化)を用いて、術前と各評価期間のインプラント周囲辺縁骨の計測値の差を計測(mm)して評価します。
<口腔内X線撮影の標準化について>
本研究ではX線画像を用いてインプラント周囲辺縁骨の骨量の変化を評価します。撮影にはX線フィルム撮影装置、イメージングプレート、デジタル式X線センサ等を使用してください。X線撮影には以下の器具の使用を推奨します。
撮影用インジケータ ユニグリップ(Uni-Grip: Dentsply社)
撮影手順
(1)ユニグリップ付属のバイトプレートに隣接歯もしくは対合歯の印記を即時重合レジンで行う
(2)フィルム等をユニグリップに両面テープで固定する
(3)口腔内の撮影部位にユニグリップを適用しポジショニングアームを用いてX線管の位置を調整する
画像データはJPEGデータに変換し、患者ごとに登録IDを記載して保存してください。データーは研究に関与しない第三者が集積解析します。
2. インプラント脱落または撤去の有無
インプラント脱落あるいは感染等により撤去を余儀なくされた場合は、その日時を記載してください。
3.口腔粘膜疾患の入力定義
●病変の縮小率(非切除例)を計測して評価します。
●評価部位は1カ所で、長径X短径mmで表してください。
●部位が2か所以上ある場合は、観察部位をどこに設定するか決定してください。
●多発病変では、最も大きな病変部位あるいは症状の強い部位を選択してください。
●白板症で病変が連続している場合は、連続した状態で計測してください。
●扁平苔癬で両側の頬粘膜に病変がある場合は、発赤やびらんの多い方を選択してください。
●病態写真はJPEGデーターとして症例ごとに登録IDを記載して保存してください。
●臨床的特徴の変化は色調、表面性状、粗造性、硬結、再発の有無などを観察してください。
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